47分
2003年8月18日吉祥寺バウスシアターにて『茄子・アンダルシアの夏』(高坂希太郎監督・脚本、黒田硫黄原作、大泉洋、小池栄子ら声の出演)を観賞。素材的には2時間の映画なのかもしれないが、47分の作品に仕立てている。それどころか15分の短篇にでもできるんじゃないかと思わせる、これは中・短距離型の快走である。レースに結婚式、回想シーンが伴走し、唸るほど巧くコンパクトにまとめられているなか、例えば「三味線弾いてんじゃねえ」なんてセリフが茄子の塩漬けのように口に広がって、本来的な映画のスケールに想いを偲ばせるというものである。味王のように。クラフトワークの『TOUR DE FRANCE SOUNDTRACKS』もラストの曲を省けば、大体同じタイム。となれば、47分がやはり正解だったのだ。ルー・リードのベスト『NYC MAN』。リマスターの音がいいから、俺はもうこれしか聴かないかもしれない。
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